2015年02月24日
映画 妻の病 -レビー小体型認知症ー を見て・・・

先日、何年振りかで、映画を見てきました。
映画の題名は、『妻の病 -レビー小体認知症ー』です。
この物語は、監督の伊勢真一氏が小児ガン撲滅キャンプで知り合った一人の医師との交流とその後に起こる医師の妻の病気を追ったドキュメンタリー映画であります。
出演は、医師の石本浩市氏、その妻の弥生さん、そして弥生さんのお姉さんの石川真理さん、そしてナレーションは伊勢監督と・・
過去に渡辺謙さんが演じた若年性映画がありましたが、これは本物の認知症の方の出演です。
ここで解説を入れると、認知症の疾患としては、脳卒中(脳出血、脳梗塞)後の認知症とアルツハイマー型の認知症の二つが代表的な形です。
そして、近年増えているのが、レビー小体型の認知症であります。
この認知症の特徴は、上記の2つの認知症にない、幻覚・幻聴・パーキンソン症状(手足のふるえ、手足のこわばり、動作が鈍くなる、転倒しやすくなる)症状です。
治療法は、アルツハイマー型に使用される認知症の進行を抑える薬(商品名 アリセプト)を服用することが現在の治療となります。
物語は、四国のある地方で小児科を開業している石本浩市氏とその妻 弥生さんとの10年を巡る物語であります。
因みに、石本さんと妻の弥生さんは、幼なじみだそうです。
小児ガンの治療に一生懸命に仕事をしていた石本さんは、約10年前に母の要望を受け入れて小児科・内科クリニックをしたころから、妻の弥生さんが、「物が無くなった」とか「あそこに誰かいる」とか言い出したそうです。
そこで、精神科医に見てもらったところ、統合失調症と診断されます。
しかし、妻の行動がどうしても認知症と感じた石本さんはセカンドオピニオンで再度診察を受け、MRIを撮った結果脳の委縮が見られ、レビー小体型の認知症と診断されます。
その後、石本さんもうつ病を発症、このままでは共倒れになると思い2年間妻を東京の施設にあずけ、自身はうつ病の治療と仕事に継続し、現在は石本さん病院近くに住む弥生さんの姉の石川真理さん宅に弥生さんが住み、姉の石川真理さんが弥生さんの面倒を見ているそうです。
この映画の中で印象的だったのは、隣町に「認知症の妻との闘病生活」について講演をしていた石本さんが、『薬よりも本人の気持ちを理解してやることが、大切です。』と講演したことです。
医師である石本さんが、“薬よりも本人に寄り添うことが大切”と発言したことは、大変印象的でした。
また、石本さんが弥生さんを訪ねて行ったときの、弥生さんの喜ぶ姿を見て「夫婦というのは、共に一緒に生きてきたことが信頼感や安心感を生むのかもしれない。」と感じたしだいでした。
この映画は、静岡シネ・ギャラリーで3月6まで上映されています。
詳しくは、「静岡シネ・ギャラリー」で検索してみてください。

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