2012年01月13日

お気に入りの本『決断力』





 著者は、将棋の羽生善治さんです。

 本のタイトルは『決断力』となっていますが、内容全般は勝負に勝つためにはどうしたらよいかと語られています。

 では、本のタイトルの『決断力』は何処からきているのかというと、将棋は一手一手が勝敗を分け、その時の判断や決断が勝敗を左右することからタイトルつけられたと本を読んで感じました。

 この本は、勝負に勝つ為にどう向け合ったらよいか、羽生さんの経験から語られているので、読んでみると納得することが多く、将棋以外でも応用できそうなことが書いてあります。

 なかでも、十五世名人の大山康晴さんのお話はとても面白い。

 大山名人は、対戦する前に相手と碁をして、相手のクセを見抜くとか。

 また、人はミスを必ずすると大山名人を思っていて、局面をわざと複雑にして、相手のミスを待つとか。

 大山名人の口癖は「相手に信頼されることが大切である。」と言っていたそうで、対局時に大山名人のほうへ周囲が見方されることに気をつかったとか。

 よく、プロ野球選手がお立ち台インタビューで『ファンの声援があったから頑張れた』と答えることがありますが、戦う前に周囲を自分の見方にしておく。

 サッカーで言えば、アウェーイで戦っているように相手を感じさせ、戦意を失なわさせる。

 そうなるには、周囲からの支持を得ることが必要で、周囲からの信頼がなければできない。

 つまり、大山名人は盤を見て戦局を見るのでなく、心理的に相手より有利が状況をつくり、相手がミスしたとこを見逃さすに、勝ちに行く。

 これは、正攻法とはいえませんが、ビジネスの世界でも自分の有利にことを運ばせることは、必定だと思います。

 この本には、将棋のテクニックのことは、書いてありません。

 そうではなく、将棋のプロとして生き抜くためには、どんなことが必要か。

 自身の経験や先輩達棋士との対戦やエピソードを語り、将棋の未来についても書いてあります。

 この本には、勝負時にどのような対処をしたらよいか語られており、皆さんにも役にたつ内容がたくさんあると思います。

 もし、よろしければ、手にとって読んでみてください。face17
  


Posted by 久保田さん  at 18:17Comments(1)院長の独り言