2020年05月18日

新型コロナウイルスで心配になるサルコペニアとは?

 前回は、フレイルと言う用語を説明しました。

 今回は、フレイルと関連して、サルコペニアと言う言葉を紹介します。

 これらの2つは、今後医師が日常的に使用する用語となる可能性がありますので、知っとくと便利です。

 さて、フレイルとは「加齢により心身衰えた状態」でしたね。

 また、厚生労働省研究班の報告では、「加齢とともに心身の活力(運動能力や認知能力)が低下し、複数の慢性疾患併存の影響もあり、生活能が障害され、心身の脆弱性出現した状態であるが、一方で適正な介入や支援により生活機能が可能な状態像」とされており、健康な
状態と日常生活のサポートが必要な介護が必要な状態の中間の状態を意味する用語となっています。

 新型コロナウイルスで自宅にいると運動機能や精神機能が衰えフレイルになる可能性があります。

 それに関連して、サルコペニアとは「加齢や疾患により筋肉量が減少することで、握力や下肢筋力・体幹筋など全身の「筋力低下が起きること」を示します。または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど、「身体機能の低下が起きること」を指しま
す。

 因みにサルコペニアが進行しますと、筋力低下があるので、骨や靭帯など体の骨格をつくる部分に負担がかかります。

 その負担の悲鳴として“痛み”が起こるのです。

 ですから、多くの高齢者が訴える体の痛みは、サルコペニア(筋力低下)が進行して、体を支える骨格に負担がかかり、その悲鳴として、“痛み”が起こることが、ほとんどです。

 その代表的なものは、五十肩や膝の痛み(変形性膝関節症)です。

 つまり、これを予防するには、日頃から体を動かし、筋力低下しないようすることが必要になっています。

 年を取ると、体を動かすことが、おっくうになる方が多いですが、体を動かさないと筋力低下を招き、痛みが起きてしまいます。

 高齢化に伴って、上記の状態が多くなる可能性もあり、皆様にも気負つけもらいたいなと思います。face17


  


Posted by 久保田さん  at 11:08Comments(0)院長の独り言