2013年05月29日

平成25年度 第1回 (社)静岡県鍼灸師会中部支部学術講習会に行ってきました。

先日の日曜日(平成25年5月26日)に平成25年度第1回静岡県鍼灸師会中部支部学術講習会(静岡県鍼灸臨床研修会共催)が静岡市のあざれあで開催され、行ってきました。
 

 冒頭に夏の参議院に立候補を予定しているフジ虎ノ門整形外科病院理事長 土屋ひろかず氏の挨拶がありました。

 先日は、静岡医師連盟の会合にも出席して、自民党参議院立候補者の方のお話しを聞かせていただきましたが、永田町はまさに選挙一色になっているように感じました。

 さて、肝心の講習会ですが、『体制自立反射と鍼灸治療』と題して、国立大学法人 筑波技術大学 保険科学部 保健学科 鍼灸学専攻 准教授・医学博士 大沢 秀雄 先生が講演されました。




 『体制自立反射と鍼灸治療』というと何やら難しい話になりますが、今回は要約してお話しをします。

 皆さんも、みぞおちの辺りが痛くなると、これは“胃が悪い”と思うことがありますよねーface02

 また、みぞおちの痛みは、心筋梗塞の時でも起こります。

 このような内臓の注意信号が、脊髄(せきずい)を通じて体の表面(お腹とか背中)がに現れていることがあります。

 ですから、内臓の注意信号が体の表面(お腹とか背中)出てきて、いわゆるツボの近くに押したときの痛みがあるならば、そこに鍼灸治療をすれば、その信号が脊髄(せきずい)を通って内臓に影響するのでは・・・・

 これが、鍼灸治療のエビデンス(根拠に基づいた医療)の一つとされています。

 皆さんの中で、マッサージに行って、背中を押されて痛みを訴えていた時に、施術を行っている人から「あなたは、胃が悪いですね。」とか言われたことがないでしょうか?

 その理由が、上の理論に元づいていますが、昭和初期に発表された理論なので、ちと古い感じが否めません。face15

 手足に鍼灸治療をして、内臓が良くなるのかということになりますが・・・

 有名なのは、テレビでも放映された足三里の鍼で、胃の動きが活発になる映像を見たかたもいらっしゃると思います。

 この手足の刺激は、知覚神経(痛みや触感を感じる神経)から脊髄に入り、脳まであがり、脳から内臓に指令がでて、内臓に影響すると考えられています。

 まだ、研究段階であり、正確にはどなんだと言われる部分でありますが、将来の研究成果を待ちたいものであります。

 この手足の刺激について、皆さんには“足つぼ療法”が皆さんがご存じだと思いますが、あの療法もこの理論で説明できると思われます。

 まだ、道半ばのこれが、鍼灸治療のエビデンス(根拠に基づいた医療)の研究ですが、広く医療に鍼灸治療が普及するには、欠かせないものであり、研究者の皆さんの頑張りを期待させる今回の講演でした。face17

  


Posted by 久保田さん  at 17:27Comments(0)鍼灸コラム