2011年10月15日
『虎屋が創る和菓子ブランド』

昨日(平成23年10月14日)は、SOHOしずおか主催のブレクスルーセミナーに行ってきました。
演題は『虎屋が創る和菓子ブランド』と題して、講師に株式会社 虎屋 17代目当主 黒川光博氏を迎えて講演が行われました。
虎屋といえば、500年近く歴史のある和菓子屋さん。
なんと、創業は室町時代からというから、凄いですね!!
もっと凄いのは、500年間商いをしてきたことが、驚きますが、どんなお話が聞けるか楽しみしていました。
虎屋のホームページには『伝統とは革新の連続である』と書いてあるそうです。
これは、すごい名言だと思います。
講演でも、黒川氏は「伝統と言っても過去のこと、今やらなければいけないこと、今大切なこと、今必要なことを毎日考えるので、精一杯です。」と言われていました。
また、虎屋が500年間には色々な危機があり、その時の状況に合わせて対応したことがよかったのだと。
具体例として、関東大震災後に危機を感じた当時の当主(黒川氏の祖父)は、御用向きから一般お客さんに客層を変えようと考えダイレクトメールや新聞広告をいれたところ、お客さんの幅が増えたとか。
大正時代に、ダイレクトメールや新聞広告をしていたとは、驚きものです。

これは、長い歴史で色々経験してきたからこそ、立ち止まってしまうと危機が来ることを知っているだと思いました。
近年は、和菓子と洋菓子の良い部分を提供したいとトラヤカフェを展開。
新規事業をする時は、社内公募で責任者を選ぶそうです。
そんな、虎屋の経営理念は、『おいしい和菓子を喜んで召し上がっていただく。』だそうです。
理念だから、社員に全員に伝わらなければいけないということで、この理念にしているのだとか。
また、ブランドについては『製品がキレイ・美味しいだけではブランドは作れない。お店にいる人間性も交じって初めてブランドが創られる』と言われました。
講演終了後に、質問コーナーがあり、私は黒川氏に社内公募で選ばれる決め手はなんですかと質問をしたところ・・・・
黒川氏から「やる気だけでは、ダメ。具体的な展開を持っていることが選考基準となる」と答えていただきました。
やはり、伝統企業の当主の言うことはなぜか腑に落ちるので、不思議だなと思いました。
今回の講演は、黒川氏の重みのある話が勉強になり、良い時間を過せたのでした。
