2024年01月15日

お気に入りの本『マーケティングの本質 学び、生み出すマーケティングノート』

お気に入りの本『マーケティングの本質 学び、生み出すマーケティングノート』



今回紹介するお気に入りの本は、『マーケティングの本質 学び、生み出すマーケティングノート』(著 産業能率大学教授 高原純一)です。

 この本は、現在ビジネスで聞かれるマーケティングを学問的、かつ一般の人でも理解できるように解説した一冊です。

 まず、マーケティングが生まれた背景について、本書から解説していきます。

 プロダクトサイクルと言う概念があります。プロダクト(製品)のライフスタイル(一生)、すなわち製品も人と同じように一生はある。

 オギャーと生まれて、すくすく育って、良い感じかどうか分からないけど大人になって、そしてやがて死んでいくとい一生(ライフサイクル)になぞら
れるという概念です。

 これは製品だけでなく、サービスが企業、国家や社会にも当てはめる概念です。

 よく耳にする製品や企業の30年説もここからきています。

 人と同じく生まれ(導入期)、成長し(成長期)、成熟し(成熟期)、そしてやがて衰え(衰退期)、死んでいく。

 米国という国は、白人による政治・経済のある種の実験国家として始まりました。
 
 同じく白人の国・欧州ではイタリア然り、大英帝国然り、成長期は前に向かって進めば繁栄を謳歌医しますが、、ピークを迎えた後がどうも弱かった。

 それは、企業も国家も同じでした。成熟期を迎えてからの対応が上手くいかないのです。

 米国もそうなるだろうか?と考えた米国経済は、成長後の成熟期をできるだけ長く継続し、衰退期を迎えることがないように学問の世界で事例の分析や研究、議論を重ねました。

 その結果行きついた概念であり学問がマーケティングです。

 本では、上記のように解説しています。

 日本で考えると、昭和20年(1945年)に終戦を迎えます。その当時は食べ物がなく、配給制でした。これをライフサイクルから考えると導入期になると思います。

 そして、昭和30年(1955年)から高度成長期を迎え、高速道路や高層ビルが建設されます。この頃は、物を作って売れる時代でした。ライフサイクルから言えば、成長期にあたるとおもいます。

 この時期は、大量に物をつくり売りさばくセイリングの時期であり、大量に物を売れば、利益が上がる時代でありました。

 そして、昭和55年~昭和64年のバブル期が、ライフサイクルからみると成熟期となると思います。

 今奨学金をもらい、バイト生活している大学生からすると信じられませんが、この頃に大学生は、200~300万円する車や外車を乗り回す学生もいました。

 しかし、時代は平成(1990年台)に入るとバブルが崩壊し、失われた30年と言われるようになりました。

 バブル時代に車を乗り回す多くの大学生もいなくなり、現在は奨学金をもらわなくては、大学に行けない人が多くなっています。

 これは、ライフサイクルから考えると衰退期に当たるのでは、ないでしょうか?

 令和に変わり、成長期のように、物が少なく作れば売れるセイリングが過ぎ、現在はモノ余りの状態です。

 ただ、商品を作っただけでは、売れません。

 この時代に物を売るには、顧客が欲しいものを作り、売る時代。

 つまり、マーケティングの手法が欠かせないようになったのはないでしょうか?

 マーケティングには、定量調査定性調査があります。

 定量調査は、例えば50代の人には、こういう傾向が見られるといった感じです。

 よくテレビでコメンテーターが「今の20代にはこういう傾向があります。」と解説していますが、傾向を数値化できる物を定量調査と言います。

 ただ、現在は多様化の時代となり、同じ年代でも趣味や嗜好が違う人が多くなり、また違う年代でも同じ趣味・志向が同じ人がいる時代となっております。

 つまり、70・60代の昭和世代と10代の昭和好き世代が結びつく時代です。(例えば、美空ひばりさんが好きな人)

 そうなると年齢や性別で傾向を仕分けする定量調査は、意味がなくなってきます。

 なので、現在は、その個人の趣味・志向を見る或いは、数値化できない個人気持ちや意識、行動を「言葉」で把握する定性調査が主になっているようです。

 個々の趣味・志向の人から同じ傾向がある人をターゲットとして、その人達と商売するやり方です。

 そんな時代の変化になりつつある状態を解説し、マーケティングを学問的に説明した内容がこの本の特徴です。

 もし、良かったら手にしてみてください。face17



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Posted by 久保田さん  at 12:41 │Comments(0)院長の独り言

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